読書日記
(2009年4月〜6月)

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目次 

6月 
63(516) パズル・パレス: 2009.06.28
62(515) 樹の上の忠臣蔵: 2009.06.20
61(514) 地団駄は島根で踏め: 2009.06.20
60(513) 軽石: 2009.06.15
59(512) 凍裂戦線: 2009.06.14
58(511) 工学部・水柿助教授の日常: 2009.06.07
57(510) 四季 秋: 2009.06.05
56(509) 四季 夏: 2009.06.05
55(508) 鍬と宇宙船: 2009.06.02
54(507) パンデミック 追跡者: 2009.06.02

5月 
53(506) 天使と悪魔: 2009.05.30
52(505) 四季春: 2009.05.23
51(504) シャーロック・ホームズ 賢者の石: 2009.05.20
50(503) パンデミック追跡者: 2009.05.14
49(502) 時間の分子生物学: 2009.05.08
48(501) 理性の限界: 2009.05.04

4月 
47(500) 進化論の5つの謎: 2009.04.28
46(499) Google Earthでみる地球の歴史: 2009.04.25
45(498) アフガンの風:No. 2832 2009.04.23
44(497) メタルカラー列伝 鉄: 2009.04.15
43(496) 「分かりやすい教え方」の技術: 2009.04.13
42(495) メタルカラー列伝:No. 2818 2009.04.07
41(494) 富士山大噴火が迫っている!: 2009.04.05
40(493) 理系バカと文系バカ: 2009.04.05
39(492) マンガホーキング入門: 2009.04.05


6月 

63(516) パズル・パレス: 2009.06.28

ダン・ブラウン著「パズル・パレス」
(上:ISBN978-4-04-295510-8 C0917
下:ISBN978-4-04-2955101-85 C0917)
を読んだ。
NSA(アメリカ国家安全保障局)の
スーパーコンピュータが狙われた。
それを阻止するための調査官が対処し、
スペインではその恋人が暗号のキーになるものを
追っていく。
一見何の脈絡もないものが、
最後に一気につながってくる。
なかなか面白い物語である。
ただし、大円団が破壊で終わるのが
余りいただけないが。
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62(515) 樹の上の忠臣蔵: 2009.06.20

石黒耀著「樹の上の忠臣蔵」
(ISBN978-4-06-214398-1 C0093)
を読んだ。
クライシスノベルの著者が
一風変わった本を書いた。
歴史、それも忠臣蔵を題材にして、
新しい解釈を示したものだ。
ただ、普通に示すのではなく、
SF仕立てにしてある。
現代のツリーハウスで
赤穂藩の家老に仕えたものが、
幽体として出てくる。
忠臣蔵と明治維新の裏話を
語るというものだ。
荒唐無稽だが、
設定や忠臣蔵、明治維新の裏が
関連していることが、
読んでいるうちにわかる。
なかなか面白い。
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61(514) 地団駄は島根で踏め: 2009.06.20

わぐりたかし著「地団駄は島根で踏め」
(ISBN978-4-334-03498-6 C0281)
を読んだ。
語源ハンターを自称する著者が、
日本語の語源を探る旅に出てたときの
エッセイである。
現地で人々とふれあい、食しながら
語源を探っていく。
その過程で思わぬ、解釈、展開、
そしていろいろな人との出会いがある。
なかなか面白く、
そしてためにもなる本である。
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60(513) 軽石: 2009.06.15

加藤祐三著「軽石」
(ISBN978-4-89694-930-8 C0044)
を読んだ。
著者が沖縄に転勤をして、
海岸で見つけた軽石に興味を持って、
調べたことをまとめたものである。
漂着軽石をライフワークの一つとして
科学者が取り組んだ結果である。
10章ほどの章立てになっているが、
全体として一つの物語にしているようだが、
章によって全体の関係が
よくわからないものもある。
ストーリーがわかりにくいところもある。
しかし、海岸に打ち上げられた軽石から
体系的な研究をなしていったのは、
なかなか面白話であった。
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59(512) 凍裂戦線: 2009.06.14

馬場啓一著「凍裂戦線」
(ISBN4-334-07281-X C0293)
を読んだ。
初めて読む作家である。
なかなか面白いサスペンス物である。
ある政治家が陰謀でハイジャックから誘拐され、
それを自衛隊が法律を犯して救出に行く。
その政治家は自衛隊の存在に反対で、
海外派兵にももちろん反対の立場である。
このような政治家が、
自らの命を賭して、
自分を助けてきてくれた自衛隊員の行動を見て、
いろいろと心が変わっていくという内容である。
まあ、サスペンスとしては、
ハイジャックから誘拐、
そして救出劇が見所だろか。
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58(511) 工学部・水柿助教授の日常: 2009.06.07

森博嗣著「工学部・水柿助教授の日常」
(ISBN4-344-00045-5 C0093)
を読んだ。
ミステリーではない。
著者のミステリー作家になる前の
日常生活をうだうだとつづったものである。
どことなく坂口安吾のエッセイを思わせる。
新人作家が書いたら決して本にならないものだ。
有名推理作家が書いたものだが、
皆、興味を持って読み、
面白みを見出せるのだろう。
それに、面白みを見出せる内容も
どことなく漂わせている。
でも、これからも読みたいとは
あまり思えないものでもある。
なんとなく、すべてが漠然としている。
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57(510) 四季 秋: 2009.06.05

森博嗣著「四季 秋」
(ISBN4-06-182353-1 C0293)
を読んだ。
4部作の3巻である。
四季が姿を消しているころ話である。
犀川と西園寺が登場する話して、
犀川の親がでてくる。
その関連の登場人物もでてくる。
他の作品が複雑に絡み合っている。
やはり不思議な作品である。
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56(509) 四季 夏: 2009.06.05

森博嗣著「四季 夏」
(ISBN4-06-182339-6 C0293)
を読んだ。
4部作の2巻です。
四季の15歳のころ話である。
彼の作品のシリーズの
さまざまな登場人物が出てくる。
昔読んでいてたもので、
間が空いたので、
その関連がよく分からなくなっている。
まあ、不思議な小説である。
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55(508) 鍬と宇宙船: 2009.06.02

秋山豊寛著「鍬と宇宙船」
(ISBN978-4-270-00270-4 C0095)
を読んだ。
農業をしている秋山氏の文章は、
説得力がある。
日本最初の宇宙飛行士として、
知名度がある秋山氏が、
農業をしている。
その意味を十分理解すべきなのだろう。
彼がのどかな田園風景と農作業を語りながら、
ちりばめられる風刺、批判、考えは、
傾聴すべきものがある。
なにより実践的に生きていることに
説得力がある。
彼の動向には今後も注目が必要だ。
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54(507) パンデミック 追跡者: 2009.06.02

外岡立人著「パンデミック 追跡者」
(ISBN978-4-903970-30-1 C0093)
を読んだ。
前作に続いて、読んだ。
内容が2つに分かれている。
その連続関係が理解しにくい。
今回は、1H5Nの強毒性のウイルスが
日本の離島で発生したのを
どう食い止めるか、その対策は・・・
というストーリーである。
内容の甘さは感じるのだが、
現実味があり引き込まれた。
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5月 

53(506) 天使と悪魔: 2009.05.30

ダン・ブラウン著「天使と悪魔」
(上:ISBN978-4-04-295501-6 C0197
中:ISBN978-4-04-295507-8 C0197
下:ISBN978-4-04-295502-3 C0197)
を読んだ。
網走の列車の往復で読んだ。
映画で見たダ・ヴィンチ・コードより前に書かれ、
時間的にも、設定的にも前の話である。
科学と宗教、西洋の科学者とキリスト教
との確執が、テーマとなっている。
書くがとしては、
ガリレオやミケランジェロなどの科学者、
CERNの施設や研究者、技術なども出てくる。
壮大な話だが、舞台の大半は、
バチカン市国とその周辺の
ローマの名所で繰り広げられる。
ローマやバチカンを訪れた人には
思い出深いところだろう。
そこが殺人事件の現場となる。
過去の著名な科学者の秘密結社と、
教会との戦いの秘密を探るという、
いろいろな楽しみがあるだろう。
なかなか面白い小説であった。
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52(505) 四季春: 2009.05.23

森博嗣著「四季春」
(ISBN4-06-182333-7 C0293)
を読んだ。
デビュー作「すべてはFになる」に
登場した真賀田四季という天才科学者の
生い立ちが描かれたものだ。
4部作の最初ものである。
余りに詩的で、ストーリーが追いにくい。
意図的にこのような書き方をしているのであろうが、
新人がこの作品を提示したのであれば、
きっと独善的過ぎるといわれるような
描き方である。
しかし、森氏ほど実績をつむと、
読者が以前の作品や作風を理解していて、
以前の魅力的な人物の登場を、
好意的に解釈して、
この詩的世界を歓迎するだろう。
私は、久しぶりに読んだので、
戸惑い、理解しづらく感じながら読んだ。
でも、引き込まれる魅力があるのは確かだ。
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51(504) シャーロック・ホームズ 賢者の石: 2009.05.20

五十嵐貴久著「シャーロック・ホームズ 賢者の石」
(ISBN978-4-33407656-6 C0293)
を読んだ。
五十嵐氏の本はいろいろなタイプの
小説を書いている。
今回はシャーロック・ホームズものを書いた。
なかなか面白い小説である。
しかし、短編が4つなので、
少々物足りない気がする。
五十嵐氏の小説は、
いつもこの物足りなさがする。
なぜか分からない。
ただし、面白い。
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50(503) パンデミック追跡者: 2009.05.14

外岡立人著「パンデミック追跡者」
(ISBN978-4-90397023-3 C0093)
を読んだ。
なかなか面白い話だが、
いくつもはしょられたところがあって、
もう少し詳しいストーリーが語れたほうが
面白い気がする。
でも、新型インフルエンザの恐怖と
現実味が味わえる小説であった。
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49(502) 時間の分子生物学: 2009.05.08

粂和彦著「時間の分子生物学」
(ISBN4-06-149689-1 C0245)
を読んだ。
時間を定めている体内の
分子生物学的仕組みと
それが睡眠と関係があることがわかってきた。
非常に先端に属する研究が紹介されている。
分子生物学的な手法が
いろいろ紹介されている。
なかなか面白い内容である。
私が知りたい内容ではなかったが、
でも、分子生物学的な時間の刻み方の
概要が分かった。
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48(501) 理性の限界: 2009.05.04

高橋昌一郎著「理性の限界」
(ISBN978-4-060287948-4 C0210)
を読んだ。
高橋氏の書く本は面白い。
今回は、タイトルどおり、
社会科学のアロウの不可能性定理、
自然科学のハイゼンベルグの不確定性原理、
数学、論理学、認知における不完全性定理
から理性の限界を示そうとするものである。
いろいろな肩書きの登場人物が
シンポジウムで発言するという形式をとっている。
そのような形式で、会社員や大学生が登場して
質問するのでわかりやすい内容となっている。
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4月 
47(500) 進化論の5つの謎: 2009.04.28

舟木亨著「進化論の5つの謎」
(ISBN978-4-480-68787-6 C0245)
を読んだ。
面白い本である。
哲学者が生物、生命、進化を語ると
こうなるかと思わせる本であった。
私はこれの地質学版を
つくり上げたいと常々思っている。
その歩みは遅々として進まない。
しかし、この本がいい目標となった。
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46(499) Google Earthでみる地球の歴史: 2009.04.25

後藤和久著「Google Earthでみる地球の歴史」
(ISBN978-4-00-005489-6 C0344)
を読んだ。
GoogleEarthはいろいろなところで書かれている。
また、衛星からみた地質地形も
私が以前からやっていることである。
なぜ、いまこの程度の内容が本になるのか。
少々不思議な気がする。
価格も1500円もする。
新書にしては高い。
発行部数が少ないからだろうか。
それともカラー印刷だからか。
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45(498) アフガンの風:No. 2832 2009.04.23

高嶋哲夫著「アフガンの風」
(ISBN4-334-92382-8 C0093)
を読んだ。
政治や資本家などの思惑が、
アフガンの政情や紛争を左右している。
その生々しさを臨場感をもって描いている。
著者現地に行ったことがないと思うが、
戦争の悲惨さが伝わってくる作品であった。
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44(497) メタルカラー列伝 鉄: 2009.04.15

山根一眞著「メタルカラー列伝 鉄」
(isbn978-4-09-379430-5 c0095)
を読んだ。
鉄を中心としたメタルカラーの対談である。
その中心は北九州の人たちである。
技術者たちの熟練工たる所以、
その道のり、そしてなしていることが、
鉄を中心に語られる。
なかなか面白いものであった。
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43(496) 「分かりやすい教え方」の技術: 2009.04.13

藤沢晃治著「「分かりやすい教え方」の技術」
(ISBN978-4-06-257623-9 C0240)
を読んだ。
耳が痛いことがいろいろ書かれていた。
私にも改善すべき点が
いくつか心当たりがあった。
しかし、どう改善していけば
いいかが問題である。
今まで作り上げてきたものを
大きく修正しなけばならない。
それが重要であるが、
一気には難しいが、
こつこつとやっていくしなかいのだろう。
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42(495) メタルカラー列伝:No. 2818 2009.04.07

山根一眞著「メタルカラー列伝 ”トヨタ世界一時代”の日本力」
(ISBN978-4-09-379429-9 C0095)
を読んだ。
トヨタを中心としたものづくりをしている人たちの
インタビュー をまとめたものだ。
残念ながら雑誌連載は終わったようだ。
私は、初期のころから単行本を読んでいた。
17年、700回以上も続いたようだ。
今後は、単行本で週刊誌で公表されたもので
単行本に掲載されてない残り記事と
新たなインタビューを加えた単行本の発行を
主にするようだ。
現場で働く人々の苦労とその達成感を感じることができる。
ものづくりのよさを伝える大切な仕事だと思う。
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41(494) 富士山大噴火が迫っている!: 2009.04.05

小山真人著「富士山大噴火が迫っている!」
(ISBN978-4-7741-3706-3 C3044)
を読んだ。
富士山の噴火の歴史と今後の危険性を書いたものだ。
富士山のハザードマップを作成するに当たり、
いろいろな問題があったことが
はっきりと書かれている。
以前は富士山が身近にあったところにすんでいた。
今では、富士山を間近に見ることができない。
富士山の噴火や東海地震の恐怖からは
逃れられた安心感はある。
だが、日本列島で地震と火山の危険からは
逃れられないのだ。
富士山に関する本を何冊か読んだが、
だいたいネタが尽きてきたようだ。
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40(493) 理系バカと文系バカ: 2009.04.05

竹内薫著「理系バカと文系バカ」
(ISBN978-4-569-70643-6 C0230)
を読んだ。
文系と理系の違や特徴を示し、
分離融合が理想を説くもの。
この本の主張は、
スノーの「二つの文化」が源流にある。
いろいろな視点での二つの文化について議論している。
なかなか面白いが、
著者が出演しているテレビ番組に
話がたびたび及ぶのは興ざめである。
もう少し、淡々と「客観的」に進めてもらいたかった。
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39(492) マンガホーキング入門: 2009.04.05

J.P.マッケボイ著「マンガホーキング入門」
(ISBN4-06-257499-3 C0242)
を読んだ。
マンガという表現に騙されてはいけない。
ホーキングの業績を専門家以外の人に
きっちりと伝える努力をした本である。
本人にも取材している。
ホーキングの業績とその意義を知るために
いい本であった。
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