読書日記
(2009年1月〜3月)

トップページへ

目次 

3月 
38(491) 四国八十八ヶ所: 2009.03.24
37(490) ニッポンの恐竜: 2009.03.22
36(489) アストロバイオロジー: 2009.03.19
35(488) 超高速右脳読書法: 2009.03.18
34(487) 地学のツボ: 2009.03.18
33(486) ホワイトハウスの記憶速読術: 2009.03.17
32(485) 珊瑚朗先生無頼控: 2009.03.15
31(484) 真夏の島の夢: 2009.03.12
30(483) 大人の時間はなぜ短いのか: 2009.03.11
29(482) 賢者のデジタル: 2009.03.09
28(481) 仮説力: 2009.03.08
27(480) レバレッジ・シンキング: 2009.03.06
26(479) 破局噴火: 2009.03.06
25(478) iPodをつくった男: 2009.03.05
24(477) レバレッジ・リーディング: 2009.03.04
23(476) 動的平衡: 2009.03.03
22(475) 無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法: 2009.03.01

2月 
21(474) ビールボーイズ: 2009.02.28
20(473) 日本の自然3 日本の川: 2009.02.27
19(472) スピード読書術: 2009.02.26
18(471) 粗忽拳銃: 2009.02.25
17(470) 速読の科学: 2009.02.23
16(469) ここにないもの 新哲学対話: 2009.02.21
15(468) 風に桜の舞う道で: 2009.02.21
14(467) 効率が10倍アップする 新・知的生産術: 2009.02.19
13(466) クーデター: 2009.02.15
12(465) クレイジー・ボーイス: 2009.02.12
11(464) プラチナタウン: 2009.02.10
10(463) スピカ: 2009.02.08
9(462) イントルーダー: 2009.02.04
8(461) ファイアー・フライ: 2009.02.01

1月 
7(460) 虚構金融: 2009.01.31
6(459) ミッドナイトイーグル: 2009.01.26
5(458) ペトロバグ: 2009.01.24
4(457) 科学の扉をノックする: 2009.01.24
3(456) クマムシを飼うには: 2009.01.16
2(455) 16歳の教科書: 2009.01.12
1(454) ぼくの・稲荷山戦記: 2009.01.04


3月 
38(491) 四国八十八ヶ所: 2009.03.24

石川文洋著「四国八十八ヶ所」
(ISBN978-4-00-431151-5 C0272)
を読んだ。
70歳近い戦場カメラマンが
四国の八十八ヶ所を写真を撮りながら
歩いた記録である。
淡々と旅行記を写真を交えて
記録されている。
4回に分けて回られてたのだが、
心臓発作によって、
生死の間をさまよいながらも、
巡礼を続けられた。
私も八十八ヶ所めぐりを
定年後やってみたいのだが、
いつになることやら。
本当に実現できるのだろうか。
目次へ


37(490) ニッポンの恐竜: 2009.03.22

笹沢教一著「ニッポンの恐竜」
(ISBN978-4-08-720483-4 C0245)
を読んだ。
日本の恐竜や爬虫類化石に関する
歴史あるいはドキュメントである。
日本の恐竜にはいくつか話題になり、
歴史から消えたもの。
なかなか記載論文が発表されずに、
最近発表されたもの。
いろいろ歴史の裏に隠れていることもがある。
そしてこの本で語られた生物学者には
私も知っている人も盗聴している。
なかなか興味深い本であった。
目次へ


36(489) アストロバイオロジー: 2009.03.19

小林憲正著「アストロバイオロジー」
(ISBN978-4-00-007487-2 C0344)
を読んだ。
生物学が地球生物がであるのに対し、
宇宙生物学が必要だというのは、
同感である。
私も講義や、エッセイでも書いてきたことである。
宇宙生物学とは別の分野があるので、
紛らわしさをなくすために、
アストロバイオロジーという名称で
呼ぼうという。
そのためにこのような書名になったのである。
内容的には、ほぼホローしていたことでったが、
分子合成の現状や
他天体の生命存在の可能性、
また生物防護や宇宙検疫などの考えなどは、
なかなか面白かった。
目次へ


35(488) 超高速右脳読書法: 2009.03.18

中谷彰浩著「超高速右脳読書法」
(ISBN4-478-70274-8 C0012)
を読んだ。
軽い内容であり、
右脳読書の利点、
左脳読書の欠点、
本読む人の利点。
読まない人の欠点などを
つぎつぎと羅列されている本である。
流し読み。
目次へ


34(487) 地学のツボ: 2009.03.18

鎌田浩毅著「地学のツボ」
(ISBN978-4-480-68804-0 C0244)
を読んだ。
鎌田氏が、教養の講義としておこなっている
内容をまとまたそうだ。
ほぼ知っている内容であり、
私にとっては新鮮な部分はなかった。
そのため、走り読みをした。
目次へ



33(486) ホワイトハウスの記憶速読術: 2009.03.17

斎藤英治著「ホワイトハウスの記憶速読術」
(ISBN4-575-15303-6 C0295)
を読んだ。
速読といいながら、
その技術については
どこにも書いてあるようなものが書かれていた。
新規性、独創性がない。
そしで著者自身の速読の実践方法が
あまりほめられたものでもないし、
役に立つものではない。
なんとなく自己満足な内容にみえた。
内容に重複が多、あまりためにならなかった。
しかし、読み流さずに
しっかり読んでしまったのが
残念に思える。
目次へ


32(485) 珊瑚朗先生無頼控: 2009.03.15

竹内真著「シチュエーションパズルの攻防
珊瑚朗先生無頼控」
(ISBN978-4-488-02527-4 C0093)
を読んだ。
安楽椅子探偵のパターンの
短編ミステリー集である。
ただし大小説家の珊瑚朗先生は
安楽椅子に座って
謎を解くのではなく
銀座のバーのソファで
女の子をはべらせながら
酒を飲んで謎を解いていく。
そしてその謎解きには、
いくつものドンでん返しがある。
なかなか面白い話であった。
目次へ


31(484) 真夏の島の夢: 2009.03.12

竹内真著「真夏の島の夢」
(ISBN4-7584-1026-7 C0093)
を読んだ。
瀬戸内海の小さな島を舞台にした、
缶詰作家と従兄弟の秘書、
コメディ劇団の4名の若者、
島の老人たちが織り成す物語である。
いくつもストーリが絡み合いながら
進行する。
そして島の産廃問題で収斂していく。
なかなか面白い話である。
目次へ


30(483) 大人の時間はなぜ短いのか: 2009.03.11

一川誠著「大人の時間はなぜ短いのか」
(ISBN978-4-08-720460-5 C0240)
を読んだ。
表題の通り、大人は時間の経過を短く感じる。
その原因を、認知心理学に基づいて検討したものだ。
本書では、いくつかの原因を挙げていたが、
決定的なものがまだ見つかっていないようだ。
私は、現在時間に興味を持っているが、
そのヒントがありそうだ。
目次へ


29(482) 賢者のデジタル: 2009.03.09

山根一眞著「賢者のデジタル」
(ISBN978-4-8387-1742-2 C2055)
を読んだ。
考えると、久しぶりの山根氏の本だ。
数日前に、そういえばメタルカラーシリーズが
どうなっているかというのを思いついて
アマゾンでみてみた。
すると何冊かのシリーズが
出版されているのがわかり注文した。
その他にも、この本を見つけたので、購入した。
2007年に出版された本で、
記事としては、1997年ころのものもある。
しかし、山根氏が新陳代謝の早いデジタル情報で
古くても残す価値がありとしたものである。
懐かしい思いをしながら、私は読んだ。
私は、山根氏のように最新装置に飛びつけないし、
技術が枯れて落ち着くまでじっくり待つタイプである。
また、落ち着くと価格も安くなる。
そんな自分との違いにも思いを馳せた。
目次へ


28(481) 仮説力: 2009.03.08

竹内薫著「仮説力」
(ISBN978-4-534-04177-7 C0040)
を読んだ。
科学における仮説の役割を書き、
それをビジネスにも適応できるという趣旨の本である。
少々無理がある。
竹内氏は仮説に関する書籍でヒットを出したが、
少々似たものを狙いすぎたようだ。
目次へ


27(480) レバレッジ・シンキング: 2009.03.06

本田直之著「レバレッジ・シンキング」
(ISBN978-4-492-04280-9 C0034)
を読んだ。
前著レバレッジ・リーディングに通じるものである。
要約した内容で、すらすら読める。
逆に言うと深みがない。
ビジネス書とはこんなものだろうか。
いっていることは重要なことだが、
ビジネスマン以外の職種には
通じないこともある気がする。
目次へ


26(479) 破局噴火: 2009.03.06

高橋正樹著「破局噴火−秒読みに入った人類壊滅の日−」
(ISBN978-4-396-11126-7 C0244)
を読んだ。
火山噴火には、通常の噴火のほかに、
破局的噴火がある。
そのような破局噴火を人類は経験しているはずだが、
記録に残すような時代には起こらなかった。
しかし、地質学的研究から、
そのような噴火は、
日本では7000年に一度ほど起こる。
世界では頻度は少ないが、
それより大規模な噴火が起こる。
そんな危険性を火山学者の立場から
指摘したものである。
破局のシナリオがいくつか記述されているが、
少々フィクションに過ぎるような気がする。
そこが少し残念であった。
目次へ


25(478) iPodをつくった男: 2009.03.05

大谷和利著「iPodをつくった男」
(ISBN978-4-7561-5096-7 C1234)
を読んだ。
久々に大谷氏の文章を読んだ。
以前は、パソコン雑誌、特にアップルやマックに関する
記事を多数読んだ記憶がある。
私もマックを持っていたこともあるが、
いまではWindowsのユーザーである。
スティーブン・ジョブスの逸話が書かれている。
この本を読んでいると、
AppleやMacに魅力を感じてしまう。
今では、Windowsでしか使えないソフトがあり、
それが仕事の上で重要な役割をはたしている。
そのため、Macにはどんなに魅力があっても、
移行できない事情もある。
ただし、iTunesやiPodを所有している。
他のMP3のプレイヤーには移れない。
目次へ


24(477) レバレッジ・リーディング: 2009.03.04

本田直之著「レバレッジ・リーディング」
(ISBN4-492-04269-5 C0034)
を読んだ。
必要な箇所だけを見つけ出して
短時間に読み取ること、
そしてそこから学ぶべきことをメモして、
自分の日常生活に反映させること
が主眼である。
内容にかなり重複があり、
読みづらくなっている。
しかし、いいたいことは単純である。
目次へ


23(476) 動的平衡: 2009.03.03

福岡伸一著「動的平衡」
(ISBN978 4 86324 012 4 C0045)
を読んだ。
福岡市一流の書き方である。
そして一貫して主張している動的平衡が
生命の根源であるという内容である。
雑誌に連載していたコラムをまとめたようで、
内容としては、今までの著書と重複がある。
でも、いわんとしていることは伝わった。
目次へ


22(475) 無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法: 2009.03.01

勝間和代著「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」
(ISBN978-4-88759-544-6 C0030)
を読んだ。
一昨日ついた本を昨日一日で読めた。
分量がそれほどないため、
すんなりと読めた。
勉強の目標を定め、
それに向かって投資と
努力の方法を示したものだ。
前に読んだ本と基本的に同じ主張であった。
目次へ


2月 
21(474) ビールボーイズ: 2009.02.28

竹内真著「ビールボーイズ」
(ISBN978-4-488-02399-7 C0093)
を読んだ。
北海道出身の4名(実際には5名)の主人公が
12歳から30歳までに10回に及ぶ
ビール祭りを開催しているとして話が展開される。
5名が登場するのは最後の1回だけである。
主人公の4名がそろうのは、
第1回と第10回のときだけであるが、
それぞれの近況は語り合いながら紹介されていく。
それぞれの希望、社会での生き方、
どこで暮らすかなどが変化しながら、
ビール祭りは繰り広げられる。
これを読んでいると、
冷えたうまいビールが飲みたくなる。
目次へ


20(473) 日本の自然3 日本の川: 2009.02.27

坂口豊、高橋裕、大森博雄著「日本の自然3 日本の川」
(ISBN4-00-007673-6 C0344)
を読んだ。
日本の川を概観したものである。
各地の川の代表てきなものの記載がされている。
私は、日本の川の概論と
石狩川について拾い読みをした。
マインドマップを書いてみた。
目次へ


19(472) スピード読書術: 2009.02.26

宇都出雅辰巳著「スピード読書術」
(978-4-492-04313-4 C0034)
を読んだ。
1時間少々で読める程度の本であった。
速読の話より、
なぜ本を読むかということであった。
あまり参考にならないものであった。
目次へ


18(471) 粗忽拳銃: 2009.02.25

竹内真著「粗忽拳銃」
(ISBN4-08-774449-3 C0093)
を読んだ。
落語家とその仲間の物語である。
映画監督を目指す若者、
俳優を目指す若者、
ノンフィクションライターを目指す女性
彼ら4人が、拳銃を拾ったことから物語がはじまる。
なかなか設定が変わっているが
リアリティがある物語だ。
落語の話の展開に関わっているところが面白い。
目次へ


17(470) 速読の科学: 2009.02.23

佐々木豊文著「速読の科学」
(ISBN4-334-06094-3 C0247)
を読んだ。
速読というのは
どうも胡散臭い気がしていた。
しかし、この本を読んで、
なんとなく納得することができた。
しかし、実際できるかどうか別問題である。
目次へ


16(469) ここにないもの 新哲学対話: 2009.02.21

野矢茂樹著「ここにないもの 新哲学対話」
(ISBN4-479-39111-8 C0010)
を読んだ。
帯には哲学絵本と書かれている。
しかし、子供向けの本ではない。
大人にも難しい話題だ。
答えが出ないが、なにかがそこにあるテーマだ。
まさに、「ここにないもの」がテーマだ。
目次へ


15(468) 風に桜の舞う道で: 2009.02.21

竹内真著「風に桜の舞う道で」
(ISBN978-4-10-129852-8 C0193)
を読んだ。
浪人時代の予備校の寮の仲間と、
その10年後の仲間の行方を巡って、
1年間の両者の話が平行して進む。
不思議な話の進行方法だが、
違和感なく読み進められた。
男たちの友情の青春物語だ。
目次へ


14(467) 効率が10倍アップする 新・知的生産術: 2009.02.19

勝間和代著「効率が10倍アップする 新・知的生産術
−自分をグーグル化する方法−
(ISBN978-4-478-00203-2 C2034)
を読んだ。
勝間氏は勉強家であり、才女である。
そしてキャリアーを十分つけている人である。
バリバリのビジネスパーソンが
その生産術を紹介したものだ。
非常にアクティブに生きている人である。
しかしワークライフバランスをもって
楽しく生きていることが伝わる。
目次へ


13(466) クーデター: 2009.02.15

楡周平著「クーデター」
(ISBN4-7966-1188-6 C0093)
を読んだ。
ある宗教団体がクーデターを起こす話である。
オーム真理教がモデルにあるような気がして読んだ。
クーデターは、ある程度の組織力、
財力、企画力があれば
案外簡単に起こせるような気がする。
しかし、たぶん政権が覆り、
クーデター政権が樹立されるには、
なかなか困難なことが予想できる。
そんないろいろなことを考えさせる小説であった。
目次へ


12(465) クレイジー・ボーイス: 2009.02.12

楡周平著「クレイジー・ボーイス」
(ISBN978-4-04-873787-6 C0093)
を読んだ。
父が研究者で燃料電池に関する大発明をしたのだが、
その発明の特許を争う裁判をはじめた。
その父が殺害され、その犯人や陰謀がわかり、
子供がその組織に抵抗するという話である。
なかなか面白いストーリであった。
明らかに、中村修二をモデルにしている。
研究者の努力に対する企業のとるべき態度の
日米の違いを背景に示している。
目次へ


11(464) プラチナタウン: 2009.02.10

楡周平著「プラチナタウン」
(ISBN978-4-396-63298-4 C0093)
を読んだ。
助成金でつくった
維持不可能なような箱物。
多額の赤字にあえぐ、
財政再建団体直前の地方都市。
そこがある奇抜なアイディアで
地方を復興させるというストーリである。
なかなか面白かった。
だたし、現実にこのようなアイディアを
実現できるかどうかは別問題だ。
目次へ


10(463) スピカ: 2009.02.08

高嶋哲夫著「スピカ」
(ISBN4-7966-1665-9 C0093)
を読んだ。
最新の原子力発電所が占拠され、
日本が脅迫されるというストーリである。
なかなか面白いが、
ストーリの必然性が感じられないところがあった、
そういう点は気になりだすと、
頭のどこかに、話しに没入できない部分ができる。
目次へ


9(462) イントルーダー: 2009.02.04

高嶋哲夫著「イントルーダー」
(ISBN4-16-318510-0 C0093)
を読んだ。
コンピューター技術者が
自分の息子の死をめぐって
謎を解明していくストーリーである。
サントリーミステリー大賞および読者賞を
ダブル受賞した作品である。
面白いストーリーだが、
どこかに欲求不満が残る。
目次へ


8(461) ファイアー・フライ: 2009.02.01

高嶋哲夫著「ファイアー・フライ」
(ISBN978-4-16-326904-3 C0093)
を読んだ。
面白い話で一気に読んでしまった。
誘拐事件が、予想を裏切るような展開を見せる。
面白いストーリーである。
天道真の大誘拐を思わせる面白さがある。
高嶋氏の最近の著作は
その内容の幅を広げている気がする。
ファイアー・フライとは蛍のことである。
しかし、あまりその情景の必然性を
感じないのが残念であった。
目次へ


1月 
7(460) 虚構金融: 2009.01.31

高嶋哲夫著「虚構金融」
(ISBN4-408-53448-X C0093)
を読んだ。
米国債に関わるサスペンス小説である。
なかなか面白かったが、
ストーリーが単調に感じた。
高嶋氏の今まで読んだ小説からすれば、
少々変わったストーリーに感じた。
今まで読んだのは、
科学を背景にしたものが多かったが、
今回は、検察庁を舞台にしていて、
政治家を巻き込む日米の
米国債の背景を探るような内容だ。
ただし、その疑獄事件自体は
起こったことを証明して解決はしない。
そこにいたるまででストーリーが展開される。
目次へ


6(459) ミッドナイトイーグル: 2009.01.26

高嶋哲夫著「ミッドナイトイーグル」
(ISBN4-16-765660-4 C0193)
を呼んだ。
なかなか面白かった。
高嶋氏の作品は面白くて時々読む。
この作品も期待を裏切ることはなかった。
しかし、エンディングがなんとなく
しっくりこなかった点が残念である。
映画にもなったようだ。
家内が見たといっていた。
面白かったかどうかは聞いていない。
もし聞いたとしても、
映像と本は違っているのだから
どうしようもないものだ。
連続して彼の著書を読んでいる。
目次へ


5(458) ペトロバグ: 2009.01.24

高嶋哲夫著「ペトロバグ」
(ISBN978-4-16-771751-3 C0193)
を読んだ。
サスペンスものである。
石油合成能力を持つバクテリアを
ある科学者が発見した。
遺伝子操作でその石油合成能力をもっとました。
それがペテロバグである。
石油の合成プロセスは、地質学では、
有機物が熱分解して形成されたと考えている。
しかし、そのプロセスは解明されているとはいえない。
だからこの本に登場したような
ペトロバグがいてもいいし、
だれかが遺伝子操作によって
つくってもいいかもしれない。
現実にそのような研究をしている人もいるであろう。
また、石油は単にエネルギー資源としての役割だけでなく、
いまや世界を動かしている
重要な政治的、戦略的資源ともいえる。
そのような現実の背景があれば、
本書のストーリーはリアリティをもってくる。
なかなか面白い話であった。
目次へ


4(457) 科学の扉をノックする: 2009.01.24

小川洋子著「科学の扉をノックする」
(ISBN978-4-08-781339-5 C0095)
を読んだ。
「博士の愛した数式」の著者小川洋子が
科学の先端にいる科学者を訪ね、
科学に関してインタビューしたものである。
科学インタビューとしてみると
それぞれのインタビューの内容に
物足りなさを感じてしまう。
しかし、サイエンスライターが書くものとは
どこか違う感性があるのは確かだ。
私からすると、
Spring8や粘菌などは
もっと内容を知りたいものもあった。
そのような立場で読むと
確かに物足りなさを感じる。
しかし、彼女は科学的視点でない見方で感じ、
楽しんでいるのは確かだ。
このようないわゆる文系の科学ファンを
科学の側にいる者は無視してはいけないし
満足させ続けなければならないのだろう。
彼女らこそ、科学の扉を覗こうとしている
大衆の代表だからである。
目次へ


3(456) クマムシを飼うには: 2009.01.16

鈴木忠・森山和道著「クマムシを飼うには」
(ISBN978-4-8052-0803-8 C3045)
を読んだ。
「クマムシ?!」 の著者の鈴木氏が
サイエンスライターの森山氏に
インタヴューを受けたものである。
森山氏はそれをメールマガジン「サイエンス・メール」で
発信されていた。
それをまとめて本にしたものである。
4時間ほどに及ぶインタビューで本ができるのだ。
なかなか面白かった。
特に鈴木氏が、
自然史的発想でクマムシを捉えていること、
そして中年になってからテーマを変更したこと、
単独で研究を続けていること
が私のとっている行動と似ている。
その点が非常に共感を覚えた。
しかし、鈴木氏がわからないことを連発するので
読んでいる方は、少々欲求不満になる。
わかっていること、何をして、何を目指しているかなど
前向きな話を中心に進めて欲しかった。
目次へ


2(455) 16歳の教科書: 2009.01.12

7人の特別講義プロジェクト&モーニング編集部編著
「16歳の教科書」
(ISBN978-4-06-214095-9 C0037)
を読んだ。
なぜ学び、なにを学ぶのかということを、
7名の有名講師が教科ごとにおこなうものである。
しかし、内容が私にとっては
まったく感動的でなかった。
私が大人だろうか。
私が若い頃は加藤泰三などの本を読んで感動したものだ。
それを年をとってから読んでも
程度は弱くなったが、やはり感動した。
だから、この本が売れているというのは、
少々不思議な気がする。
帯の感想も、若者だけでなく、中年の人も
感動したという文章があるが、
私とは違った感動を得られた人もいるようだ。
目次へ


1(454) ぼくの・稲荷山戦記: 2009.01.04

たつみや章著「ぼくの・稲荷山戦記」
(ISBN4-06-275486-C0193)
を読んだ。
初めて読む作者の児童文学である。
伝奇小説のたぐいだろうか。
自然破壊で稲荷神社の神が
困っているというストーリーだ。
単純なストーリーだから、
登場人物の個性、
話の落としどころが問題となる。
そのような点で少々物足りなさを感じたが、
全体としては面白い話であった。
目次へ


トップページへ