読書日記
(2008年10月〜12月)

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目次 

12月 
86(446) マラケシュの贋化石 下: 2008.12.24
85(445) 娘が東大に合格した本当の理由: 2008.12.24
84(444) 読書は一冊のノートにまとめなさい: 2008.12.23
83(443) じーさん武勇伝: 2008.12.13
82(442) 自転車少年期 あの風の中へ: 2008.12.13
81(441) 地頭力を鍛える: 2008.12.13
80(440) 自転車少年記: 2008.12.07

11月 
79(439) 地球温暖化対策が日本を滅ぼす: 2008.11.28
78(438) 0.1ミリのタイムマシン: 2008.11.25
77(437) できそこないの男たち: 2008.11.24
76(436) 超「超」整理法: 2008.11.19
75(435) 恐るべき旅路: 2008.11.15
74(434) 子どもをナメるな: 2008.11.10
73(433) 千里眼の教室: 2008.11.09
72(432) 千里眼 The Start: 2008.11.09
71(431) ビッグバン宇宙論 下: 2008.11.05

10月 
70(430) ビックバン宇宙論 上: 2008.10.31
67(427),68(428) ,69(429) 深海のYrr: 2008.10.28
66(426) 催眠: 2008.10.18
65(425) スウェーデンで家具職人になる!: 2008.10.18
64(424) 地球システム学のすすめ: 2008.10.05
63(423) ブラッドタイプ: 2008.10.02


12 
86(446) マラケシュの贋化石 下: 2008.12.24

ステファン・ジェイ・グ−ルド著「マラケシュの贋化石 下」
(ISBN4-15-208686-6 C0045)
を読んだ。
エッセイ以外にいくつか別の文章があった。
その一つにカール・セーガンの追悼文があった。
思わぬところで、もう一人の私の好きな
科学者が出てきたので、驚いた。
また、クローン羊ドリーについても、
明確な見解を示していたのが印象的だ。
また理解できない部分が多々あった。
再読するときには、もっと深く理解できるであろう。
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85(445) 娘が東大に合格した本当の理由: 2008.12.24

陰山英男著「娘が東大に合格した本当の理由」
(ISBN978-4-09-825010-3 C0295)
を読んだ。
陰山氏の次女が東大に入学した話である。
陰山氏が、学力低下のための学習法で
兵庫県の田舎の小学校教員から世に出て、
広島県尾道市土堂小学校校長、
立命館小学校副校長、立命館大学教授、
教育再生会議の委員などを
歴任して転居していくなか、
3人の子どもたちが成長していく。
その中でも、次女が勉強に
一番向いていると考えていた。
娘も自分自身で東大受験を始め、
一浪の後、見事合格した。
教育者としての陰山氏より、
家庭の父親としての陰山氏が見える著作であった。
娘さんの合格体験記もよかった。
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84(444) 読書は一冊のノートにまとめなさい: 2008.12.23

奥野宣之著「読書は一冊のノートにまとめなさい」
(ISBN978-4-901491-84-6 C0034)
を読んだ。
以前、情報を一冊のノートにまとめるという
本を書いた著者が、
今度は本の整理法をまとめたものだ。
ノートに記録するというものだ。
私はメモとしてここに記録している。
以前は重要なことは抜書きしていていたが、
今では感想しかない。
その感想も余りないこともあった。
本当は読んでいるときに、
重要な箇所や、いろいろ感想が沸き起こる。
それを記録するのが、なかなかできない。
その方法は私には思いつかない。
でも、奥野氏は身近にノートを
置いておき、記録するということにしている。
それがなかなかできない。
私には、紙と鉛筆がいいかもしれない。
でも、それもなかなかできない。
困ったものだが、それが本が記憶と記録に
定着しない理由かもしれない。
重要な箇所のメモと感想のセットが必要だ。
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83(443) じーさん武勇伝: 2008.12.13

竹内真著「じーさん武勇伝」
(ISBN4-06-275485-13 C0193)
を読んだ。
喧嘩っ早い畳屋のじーさんの冒険談である。
中篇の連作である。
ありえない話だが、
その痛快さについつい一気に読んでしまった。
しかし、この作家はなかなか多様な
作品を生み出す人である。
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82(442) 自転車少年期 あの風の中へ: 2008.12.13

竹内真著「自転車少年期 あの風の中へ」
(ISBN4-10-129851-3 C0193)
を読んだ。
「自転車少年期」の文庫版である。
しかし、全面改訂されている。
昇平が一人称で語る内容で、
話も大学にいくために、
自転車で東京に向かうところからはじまる。
そして、最後には息子の成長の話が付け加わっている。
その部分だけを読んだ。
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81(441) 地頭力を鍛える: 2008.12.13

細谷巧著「地頭力を鍛える」
(ISBN978-4-492-55598-9-C3034)
を読んだ。
フェルミ推定はやらせた本である。
この本の副題は、「問題解決に活かす「フェルミ推定」」
となっている。
だからフェルミ推定を紹介している。
だが、もともと企業のコンサルタントだから、
そのような意思決定や、
プロジェクト・マネジメントなどのための
一種のロジカルシンキングである。
前半はまじめに読んだが、
後半は飛ばし読みした。
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80(440) 自転車少年記: 2008.12.07

竹内真著「自転車少年記」
(ISBN4-10-468001-X C0093)
を読んだ。
2名の主役、2名の助役のような配置で
自転車を中心とした、
少年が成長していく様子を描いた物語である。
読むと自転車に乗りたくなる話である。
しかし、冬の北海道ではそうもいかない。
なかなか面白かった。
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11 
79(439)地球温暖化対策が日本を滅ぼす: 2008.11.28

丸山茂徳著「地球温暖化対策が日本を滅ぼす」
(ISBN978-4-569-70122-6 C0030)
を読んだ。
丸山氏は最近温暖化問題について本を
次々と書いている。
寒冷化のデータはほぼ同じである。
一つのことを人に知らしめるためには、
何度もしつこく述べ続けるしかないのだろう。
だから、今回も論調はいつもの通りである。
私も温暖化懐疑派なのだが、
それは、温暖化の根拠に信頼性を感じないからである。
多くの地質学者が同様の感じを持っているはずだ。
それを公言しない人が多い。
それは、環境問題が学際的な分野で、
一分野での反論がしづらいことだからだ。
それをする最適な地質学者として
丸山氏は最適ではある。
しかし、彼が全責任を負うのは本当にいいのだろうか。
それを感じてしまう。
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78(438)0.1ミリのタイムマシン: 2008.11.25

須藤斎著「0.1ミリのタイムマシン」
(ISBN978-4-7743-1436-5 C8044)
を読んだ。
珪藻化石の若手研究者が
子供受けに書いた研究紹介の本である。
なかなか面白い本である。
研究成果の紹介を
もう少し詳しくして欲しい気がした。
しかし、研究者として言うなら、
テーマを変更していい局面があったのだが、
やればよかったのにと思えることがあった。
あるいは研究成果をもっといろいろに
展開すればいいのにと思えた。
研究者が一生懸命取り組んでいる姿を示せる
おもしろい本であった。
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77(437)できそこないの男たち: 2008.11.24

福岡伸一著「できそこないの男たち」
(ISBN978-4-334-03474-0C0245)
を読んだ。
大ベストセラー「生物と無生物のあいだ」
の次の著作である。
オスの誕生の話である。
なかなか面白い本である。
文学的な書き方に魅力がある。
しかし、いくつか文脈を逸脱した話が
終盤にあった。
挿話を私が理解できないなのかもしれない。
しかし、なかなか面白い本であった。
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76(436)超「超」整理法: 2008.11.19

野口悠紀雄著「超「超」整理法」
(ISBN978-4-06-214948-8 C0036)
を読んだ。
以前書かれた「超」整理法の現代版である。
ITの進歩、ネットワークの進歩によって、
整理法の基本が変わったという話である。
データのデジタル化と検索手法の発展、
メールとそれに添付するファイルが
データベースになり、
検索するには便利である。
資料がインターネットで
見ることができるようになったので、
従来の知識人の存在意義が変わってきた。
などなどいろいろな変更があった。
同意できるところ、
同意できないところがある。
自分自身で情報に対する
何らかの仕組みができている部分は、
新たに変更する意義がないので、
同感できないと感ずるのだろう。
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75(435)恐るべき旅路: 2008.11.15

松浦晋也著「恐るべき旅路」
(ISBN978-4-02-213809-5 C0093)
を読んだ。
日本発の惑星探査機「のぞみ」の一部始終を紹介する
ドキュメンタリーである。
「のぞみ」の方が「はやぶさ」より
先行していたとは知らなかった。
はやぶさの快挙に隠れて、
故障とそれに立ち向かった
科学者の苦労、工夫が書かれている。
私は、はやぶさの方がよかった。
手法や書き手は違うが、
やはり成功の記を読みたいのだ。
それは単に、人情だかなのだろう。
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74(434)子どもをナメるな: 2008.11.10

中島隆信著「子どもをナメるな−賢い消費者をつくる教育」
(ISBN978-4-480-06397-7C0237)
を読んだ。
経済学者が考える義務教育についての
提言というか、考え方である。
著者は経済学の専門家で、
さまざまな事象に対して経済学的視点を用いて、
論評している。
なかなか面白くはあるのだが、
納得できないことも多々ある。
しかし、道徳教育に対する視点は面白かった。
慶応大学出身で、現在も慶応大学だからなのか
福沢諭吉の「文明論之概略」に
書かれた文章を手本として論理が展開されている。
まあ、そのような視点もあるということだ。
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73(433)千里眼の教室: 2008.11.09

松岡圭祐著「千里眼の教室」
(ISBN978-4-04-383607-9 C0193)
を読んだ。
千里眼シリーズの文庫本版である。
「The Start」と続けて読んだ。
この本は文庫本版として書き下ろされたものだ。
学校を独立国としていく高校生の話だ。
このようなアイディアはいくつかあったが、
なかなか面白い内容であった。
あっさり読めてしまうのだが、
もう少し独立国の内容や、
隣国しての日本国との交渉など
ストーリを膨らまして欲しかった。
文庫本としてあっさり読めることに
重点が置かれている点が残念だった。
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72(432)千里眼 The Start: 2008.11.09

松岡圭祐著「千里眼 The Start」
(ISBN978^4-04-383602-4 C0193)
を読んだ。
千里眼シリーズの文庫本版である。
ただし、本シリーズとは
だいぶ違うという記述があった。
それで読み出した。
確かに違う。
だが、単純化をしたり、
シリーズとして矛盾をなくすために
ストーリ内のつじつまを合わせたり、
今までかかれてなかったところを補ったり、
いろいろ工夫されている。
しかし、ハードカバーを読んだ後だと、
話が概略的で、重奏感に欠ける。
そんな気持ちで読んだ。
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71(431)ビッグバン宇宙論 下: 2008.11.05

サイモン・シン著「ビッグバン宇宙論 下」
(ISBN4-10-539304-9 C0098)
を読んだ。
以前に買ってそのうち読もうと思っていた本を
やっと今回読んだ。
やはりシンの書く本は面白い。
ずべてがどこかで読んだことのある内容だ。
宇宙論におけるビッグバン理論に
いたる歴史を書いている。
どこかに知らないこと、
彼の独自の考えがちりばめられている。
しかし、この本の面白さは、
科学的考え方とはどのように形成されていくかを
ビッグバンを通じて紹介していることである。
科学のやり方はこのようにして
進められていくのだということを
わかりやすく紹介している。
なかなかいい本であった。
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10月 

70(430) ビックバン宇宙論 上: 2008.10.31

サイモン・シン著「ビックバン宇宙論 上」
(ISBN4-10-539303-0 C0098)
を読んだ。
シンの書く書籍は面白い。
宇宙論の歴史がわかりやすきまとめてある。
どこかで読んだ内容が多いが、
体系的にまとめられている。
宇宙論に関連するもだから、
時間が前後するのが少々違和感があったが、
シンの筆力は、その違和感を押さえつけている。
なかなかいい本である。
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67(427),68(428) ,69(429) 深海のYrr: 2008.10.28

フランク・シェッツィング著「深海のYrr」
(上 ISBN978-4-15-041170-1 C0197)
(中 ISBN978-4-15-041171-8 C0197)
(下 ISBN978-4-15-041172-5 C0197)
を読んだ。
学会誌に書評として紹介されたい本である。
学会誌でも異例な紹介だと書かれていた。
学術的側面に期待して読んだので、
少々期待はずれであった。
SFであり、小説であるから
現実にはありえない奇想天外の展開の話である。
もちろん学術的背景については
しっかりと取材して書かれているようだ。
もし、この本が自分で見つけて読んでいたら
面白いと思ったであろう。
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66(426) 催眠: 2008.10.18

松岡圭祐著「催眠」
(ISBN94-09-403251-7 C0193)
を読んだ。
よく読んでいる松岡の著作である。
彼のデビュー作である。
なかなか面白い作品であった。
これがデビュー作とはさすがだと思った。
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65(425) スウェーデンで家具職人になる!: 2008.10.18

須藤生著「スウェーデンで家具職人になる!」
(ISBN978-4-15-208925-0 C0095)
を読んだ。
私とはまったく違った目的、分野の人の体験記である。
実は時々のぞいている
ホームページの作者の留学体験を
本にまとめたものである。
見知らぬ国にある目的を持って
暮らしている人の体験記は、
なかなか刺激になる。
安穏とした、日々とはかけ離れた苦労や達成感を感じる。
もちろんそこにはその国や地域の人々との交流が
あってこそであるが。
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64(424) 地球システム学のすすめ: 2008.10.05

鳥海光弘著「地球システム学のすすめ」
(ISBN978-4-7571-6023-1 C0044)
を読んだ。
地球科学の概説である。
新しい情報もちりばめられている。
著者は知り合いだ。
だからちょっと気になったのは、
推敲が十分でないことが、
重要なところで意味がわかりにく表現が
いくつも見受けられた。
重要でないところならばよいのだが、
重要なところでは、何度も読みなおして
基礎知識と推測で、なんとか理解できる。
そんなところがいくつかあった。
少々気になるところが、
推敲さえもう少しされていれば、
よかったのにと思う。
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63(423) ブラッドタイプ: 2008.10.02

松岡圭祐著「ブラッドタイプ」
(ISBN4-19-862179-9 C0093)
を読んだ。
社会に流布している
流言、迷信をいかに払拭するか
というテーマである。
論理的に証明できないことを
いかに説得できるか。
大多数の偽の情報で正しいと思わせ
じつはそれはでたらめだと示して、
多くの人を納得させるという手法である。
小説だからできる手法かもしれない。
でも、それでいいのかもしれない。
それしかないのかもしれない。
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