読書日記
(2005年4月〜6月)

トップページへ

目次 

6月  
21(205) よくわかる最新宇宙論の基本と仕組み: 2005.06.30
20(204) アフォーダンス: 2005.06.05
19(203) キューブサット物語: 2005.06.05

5月 
18(202) パーフェクト・プラン: 2005.05.21
17(201) 超常現象をなぜ信じるのか: 2005.05.20
16(200) Sue: 2005.05.14
15(199) 巨大隕石が降る 2005.05.12

4月 
14(198) 世にも美しい数学入門: 2005.04.21
13(197) さおだけやはなぜ潰れないか?
12(196) 匂いの帝王: 2005.04.18
11(195) 時間の分子生物学: 2005.04.18


6月  
21(205) よくわかる最新宇宙論の基本と仕組み: 2005.06.30

竹内薫著「よくわかる最新宇宙論の基本と仕組み」
(ISBN4-7980-1035-9 C0044)
を読んだ。
この本には、宇宙論に関する最新情報が
盛り込まれているので参考になる。
竹内氏の本や訳書はよく目にする。
そして、わかりやすく書かれている。
ただくだけた書かれ方が気になるところだが、
これも個性であろう。
当面の最新情報の参考書および
重要サイトへの入り口として
重宝しそうである。
目次へ


20(204) アフォーダンス: 2005.06.05

佐々木正人著「アフォーダンス」
(ISBN4-00-006512-2 C0311)
を読んだ。
同じ著者の別のアフォーダンスに関する本を読んで、
続きで読み出しが、
抽象的過ぎて理解できずに、一時読むのをやめていた。
しかし、取り出して再び読み出したものである。
やはりいってることが良く理解できない。
何か新しいことを言わんとしているのだが、
それが伝わらない。
それはもしかすると、たいしたことがないのか、
それとも伝えるすべが悪いのか、
それとも読む私が馬鹿なのかわからない。
いずれてにしても、もう少しわかりやすく
伝えられないものだろうか。
「アフォーダンスは物事の物理的な性質ではない。
それは「動物にとっての環境の性質」である。
アフォーダンスは知覚者の主観が構成するものではない。
それは環境の中に存在する、
知覚者にとって価値のある情報である。」
少なくとも私には、何か面白そうなこと、
新しそうなことがありそうに思えるのだが、
それがわからない。
残念である。
目次へ


19(203) キューブサット物語: 2005.06.05

川島レイ著「キューブサット物語」
(ISBN4-7678-0399-3 C0095)
を読んだ。
大学生が小さいけれども本物の人工衛星を手作りして
実際に打ち上げ運用していったものを
取材したドキュメントである。
4年ほどに及ぶ製作から打ち上げまで、
学生たちが行った苦労や経験を取材したものである。
打ち上げのキャンセルや延期など、
苦労の大半は、しなくてもいいものである。
それがいい経験であったと美談とされて語られている。
考えてみると、それは大人の現実社会が生み出した、
暗い面を学生たちが経験していくものである。
苦労は、大人の側の都合によって生じたものである。
それが現実社会で、社会勉強と割りきるべきものだろう。
しかし、私は、大学というというところは、
実社会でない環境で、
実社会を意識しながら学ぶ場だと思う。
だから思い切ったことも、突拍子もないこと、
現実離れしたことも、さらには失敗も許されるのである。
学びを実社会のしきたりで行うのは、私は好きではない。
インターンシップなどで、
学生がボランティアやアルバイトのように、
会社に一時的に出向して、
社会経験をつむことを盛んに行われている。
そんな経験は4年後には誰もが嫌というほど、
そして一生経験しなければならない。
そんなのは社会に出てからすればいい。
それよりももっと純粋な部分を、大学という場では
学び経験しなければならないのではないだろうか。
目次へ


5月 
18(202) パーフェクト・プラン: 2005.05.21

柳原慧著「パーフェクト・プラン」
(ISBN4-7966-4452-0 C0193)
を読んだ。
久々に小説を読んだ。
なかなか面白かった
目次へ


17(201) 超常現象をなぜ信じるのか: 2005.05.20

菊池聡著「超常現象をなぜ信じるのか」
(ISBN4-06-257229-X C0211)
を読んだ。
非常に面白い本であった。
認知心理学の内容であったが、
私が科学するとき必要な視点を
学生たちに伝えるときに示すものと似ている。
目次へ


16(200) Sue: 2005.05.14

ピーター・ラーソン クリスティン・ドナン著「Sue」
(ISBN4−02-250010-7 C0045)
を読んだ。
3月の恐竜展2005を見に行く前に買って、
4月の頭から読み始めたので、
1ヶ月半かけて読んだことになる。
このようなしっかりと書かれた本は読み応えがあるが、
本を読む時間の少ない人間には、
なかなか大変である。
この本はもっとも保存状態のよい
「Sue」と呼ばれるティラノサウル・レックスの騒動と
ティラノサウルスに関わる科学的検討に関する本である。
面白かった。
Sueに関する、事件の被告の側の文章だから
それなりに差し引いて読むべきだが、
それにしても原告側の政府や裁判官の
不公正さにはあまりある。
政府や古生物学会の申し立ては、
古生物学的資料の公正な取り扱いや
悪徳業者に高価格化の防止であったはずだ。
しかし、最終的にはSueの競売という処分、
博物館には入ったが、マクドナルド、ディズニーという、
もっとも商売毛のあるスポンサーが
836万ドルというとんでもない金額まで吊り上げた。
これは化石を商売とする
業者への見せしめであったのだろうか。
先進国アメリカ合衆国でこのようなことが
公然と起こっていることが信じがたいが、
いずれも人間のなすことである。
仕方がないのだろう。
しかし、こんな騒動によって
Sueはますます歴史に残るのであろう。
目次へ



15(199) 巨大隕石が降る 2005.05.12

金子史郎著「巨大隕石が降る」
(ISBN4−12−0032698-8 C0044)
を読んだ。
シベリアのツングースカの謎の大爆発から
テクタイトの謎などから、
大きな隕石がけっこう落ちていることを示してきた。
なかなか面白い本であった。
目次へ


4月 

14(198) 世にも美しい数学入門: 2005.04.21

藤原正彦・小川洋子著「世にも美しい数学入門」
(ISBN4-480-68711-4 C0241)
を読んだ。
軽く読める本である。
藤原氏の本はよく読んだ。
小川氏の本も数学を題材にした本を1冊読んだ。
どちらもはじめて出会う著者ではない。
なじみある人同士の数学に関する対話である。
この手の本はどうしても、
尋ね、教えるという関係が生じ、
それを読者が追体験するようなことが多い。
そうなるとあまり面白くなくなる。
残念ながら、この本もそうであった。
目次へ


13(197) さおだけやはなぜ潰れないか?: 2005.04.19

山田真哉著「さおだけやはなぜ潰れないか?」
(ISBN4-334-03291-5 C0263)
を読んだ。
会計学をわかりやすく解説したものだ。
いくつかの不思議なトピックスを材料に
会計学に考えるとどういう一般論、
あるいは処世訓が導き出されるかを
わかりやすく紹介したものだ。
私のは、あまり興味がわかなかったら。
それは、書き方にも、内容にも対してである。
目次へ


12(196) 匂いの帝王: 2005.04.18

チャンドラー・バール著「匂いの帝王」
(ISBN4-15-208536-3 C0040)
を読んだ。
副題が
「天才科学者ツカ・トゥリンが挑む嗅覚の謎」
となっている。
この本は面白かった。
大著で読むのに時間がかかったが、
最後まで飽きずに読めた。
これは、型破りな天才的な研究者が、
画期的な発見をして、それを科学的な手順にしたがって
証明していくのだが、
画期的な内容すぎて、
学界に認められないでも抱いている姿を描いている。
この本の著者は、ジャーナリストとして、
その研究者の正しさを信じているいるのである。
現在は執筆当事よりは、この説に
多くの人が賛同しているようである。
しかし、科学の手法は証拠と論理によって成り立つのだが、
実際にそれをおこなう科学者は人間である。
名誉や地位、あるいは金、経済を考えると
今までの自分の説を否定されるのはいい気分はしない。
そんな時人間的などろどろしたものが、
沸き起こる。
そんなどろどろも描き出されている。
目次へ


11(195) 時間の分子生物学: 2005.04.18

粂和彦著「時間の分子生物学」
(ISBN4-06-149689-1 C0245)
を読んだ。
時間を感じる分子や遺伝子についての話しで
眠りについての話へのつながる。
最前線で活躍している研究者が
自分の専門の話を書いている。
専門家でないものにでも
内容はよく理解できた。
この著者は、他にも類書を書いている。
しかし、手に取る気にならなかった。
なぜだろう。
この研究テーマが私に興味なかったためだろうか。
それとも、書き方の問題だろうか。
よくわからない。
このようなパターンになる本は多い。
目次へ


トップページへ